場所別のトイレ清掃ポイントの3回目です。
まずは、図書館から。お客様は静かに本を読んだり、勉強したりしていらっしゃいます。清掃時は、できる限り静かに作業を進めましょう。お客様の様子を見ながら、空気をよく読んで、清掃作業の時間をずらすなど工夫してください。本には独特の匂いがあるので、こまめに換気するようにしましょう。
図書館を利用するお客様の中には、トイレの個室で本を読む方もいらっしゃいます。中には長時間出てこない方もいらっしゃるので、それを頭に入れて作業してください。図書館の場合、大きな汚れはあまりありませんが、ホコリは必ずこまめに取るようにしてください。
次に、オフィスビルです。オフィスビルの特徴としては、利用者が多い、一定の方が一定の時間に利用することが多い、私物を置くことが多い、トイレ内でタバコを吸う人がいる、決まった場所しか汚れないということが挙げられます。本清掃は、利用者の少ない時間帯に行うようにしましょう。いつも汚れている場所をよく見極め、汚れの度合いに合わせて頻度を変えて清掃していくのがコツです。 清掃の際は、できる限りドアを開けておくこと。ふだんはドアを閉め切っている場所なので、ホコリをよく取ってください。また、置いてある私物に触らないよう、私物周辺は清掃を控えましょう。
オフィスビルのSK(清掃用の流し)は、だいたいトイレの中に入っています。ここは消耗品や清掃道具の保管、洗いもので使います。排水口が詰まってしまうことがあるので、汚水を流す時はザルを通して流しましょう。また、使用後は必ず水分を拭き取ってください。清掃用の手袋、タオルはなるべくSKの中に干さないこと。特に手袋をこまめに洗わずに干すと、臭いが充満してしまいます。 モップ、タオルなどを頻繁に洗う時はいいのですが、使わない時に排水口の臭いが上がってくるのを防ぐため、毎日一度は水を流してください。土、日、祭日、長期のお休みなどでトイレを使わない時は、排水口にフタをしておきましょう。
最後に、一般住宅のトイレについて。トイレが狭く、大・小一つの便器を使うため、便器の周りがより汚れやすくなっています。また狭い分、ホコリが溜まりやすいので、まずホコリを除去しましょう。臭いも籠もりやすいため、留守中など使用しない時は、よく換気をしましょう。トイレのドアを開けて、空気の入れ替えをしておくといいと思います。この2つの作業を行うだけで、清掃が半分楽になります。 旅行などでしばらく家を空ける時は、便器の中に洗剤を少し垂らしておくと、あとで清掃がしやすく、臭いを減らすことができます。タンクの上、中にはカビやカルキ、水アカが出やすいので、こまめに清掃しておきましょう。低い位置の壁と床は、毎日拭くようにしてください。 家のトイレは、家族のみんなが必ず一日に何度も使う場所。気持ちよく使えるように家族への感謝を込めて清掃をしましょう。また、家族全員の気分を変えることができる場所ですから、何か飾っておくといいですね。
新津春子略歴 1970年、中国・瀋陽生まれ。日本空港テクノ株式会社社員。「環境マイスター」として羽田空港で活躍。2018年よりハウスクリーニング「思う心」を率いる。20年7月、YouTube『新津春子の優しいお掃除チャンネル』を開設。 |