●2021年度官庁施設保全現況 大型施設の維持管理費が増加
国土交通省は3月22日、2021年度保全実態調査結果を含む「国家機関の建築物等の保全の現況(保全白書)」をまとめた。総合評価では「良好」が96・3%。「良好」「概ね良好」な施設の割合が上昇し、改善傾向が見られる。「要努力」「要改善」とされた施設は、数は少ないものの「保全の体制・計画」や「点検等の実施状況」の評点が低く、メンテナンスサイクルの確立が急務となっている。
●厚労省「くるみん」制度を見直し
厚生労働省は4月1日、子育て支援企業を認定する「くるみん」制度を見直した。
「くるみん」は次世代育成支援対策推進法に基づく制度。常用労働者100人超の企業は労働者の仕事と子育てに関する一般事業主行動計画の策定・届け出・公表・労働者への周知が義務付けられており、行動計画に定めた目標を達成するなど一定の基準を満たした企業は、申請により厚生労働大臣の認定・特例認定を受けることができる。
●2021年賃金構造統計調査 8年ぶりに賃金減少
厚生労働省は3月25日、2021年賃金構造統計調査の結果を公表した。
常用労働者5人以上の事業所を対象に、21年6月分(賞与等は20年1~12月)の賃金等を調査。有効回答は約5万6500事業所(全体の概況は常用労働者10人以上の約4万9000事業所について集計)。
●事業場の化学物質管理 自律的な管理を強化
労働政策審議会の安全衛生分科会(写真左)は3月23日、厚生労働大臣から諮問された職場の化学物質管理に関する労働安全衛生規則等の一部改正省令案要綱を妥当とする答申をまとめた。
昨年7月にまとめられた「職場における化学物質等の管理のあり方に関する検討会報告書」を受けたもので、安全データシート(SDS)等による表示・通知とリスクアセスメントを基本とした事業者による自律的な化学物質管理体系への転換を図る。
●総務省消防庁 市町村のBCP策定済みは97.2%
総務省消防庁は3月31日、21年6月1日時点における地方公共団体の業務継続計画策定状況をまとめた。
業務継続計画(BCP)は、災害時に優先的に実施すべき業務を特定するとともに、業務の執行体制、対応手順、継続に必要な資源の確保などをあらかじめ定めておくもの。都道府県は全て「策定済み」だが、市町村は「策定済み」が97・2%(前年比2・8㌽上昇)・1693団体(同49団体増)。「未策定」48団体のうち「21年度中に策定予定」は14団体で、34団体は22年度以降策定予定となっている。都道府県別に見ると、全ての市町村で策定済みが32道府県ある一方、青森77・5%、新潟80%、沖縄87・8%などは策定率が低い。
●サッシ・複層ガラス 目標基準値を4割強化
サッシと複層ガラスに関する建材トップランナー制度の見直しを進めてきた総合資源エネルギー調査会の建築材料等判断基準ワーキンググループ(座長=田辺新一・早稲田大学教授)は3月10日、目標基準値の引き上げを含む新たな判断基準をとりまとめた。
●2020年喫煙環境調査 屋内全面禁煙は7割
厚生労働省は先頃、2020年12月末時点における喫煙環境に関する実態調査結果をまとめた。受動喫煙防止対策の強化を盛り込んだ改正健康増進法が全面施行され、多数の人が利用する施設が原則全面禁煙とされた20年4月以降、初めての調査となる。有効回答施設数は8634施設。20年度は「医療施設静態調査」実施年にあたるため、回答者の負担軽減の観点から第1種施設のうち病院等を除外して集計している。
●温水ボイラー 規制区分を一部緩和
労働政策審議会の安全衛生分科会(写真上、分科会長=城内博・労働者健康安全機構労働安全衛生総合研究所化学物質情報管理研究センター長)は先頃、後藤茂之厚生労働大臣から諮問を受けた木質バイオマス温水ボイラーの規制区分を緩和する労働安全衛生法施行令等の改正案要綱を妥当とする答申をまとめた。